糖鎖と免疫システム(自己免疫疾患)
免疫システムは非常に複雑なのですが、とても重要ですので、なるべく解り易くしてお話します。免疫細胞は白血球の中のリンパ球にあります。一つにはマクロファージとNK細胞で、これは自然免疫系と言って、絶えず血液中にあって外敵と戦っています。マクロファージは食べて排除、NK細胞は殺して排除します。もう一つはキラーT細胞で、これは獲得免疫系と言って、必要に応じて出動します。
免疫機能で一番始めにすることは、血液中に進入してきたものがいったい何者なのかを判断することです。糖鎖がその役目をしています。糖鎖の先端が触れることで、そのものの情報を得ているのです。
大体は自然免疫系つまり、マクロファージとNK細胞で処理出来ますが、手におえないとキラーT細胞に命令を下します。この命令も糖鎖を通して行われます。キラーT細胞は、その異物から特徴である抗原を獲得してきます。それをもとに異物に対抗できる抗体を持った、キラーT細胞に作り変えられ、増殖して攻撃に向かうのです。この作業は、一度遺伝子をバラバラにして必要な形に組み替えるそうです。人間の身体と言うのは本当に素晴らしいですよね、とにかく遺伝子すらも道具に過ぎないと言うことなのです。逆に正しい情報さえ得られれば、遺伝子の異常も修復される可能性を秘めていると言うことだと思います。これら一連の情報交換はすべて、糖鎖を通して行われています。
この様な細胞同士の情報交換を、細胞間コミュニケーションと呼んでいます。もし糖鎖が不完全であったらどうでしょうか。異物の認識ができず、攻撃することが出来ません。
体内には毎日約3000個のガン細胞が出来ているそうです。免疫細胞がそれをたたいてくれたり、遺伝子の修復ができればガンにはなりません。ガン細胞であるという情報が得られなかったら、そのままガンになってしまいます。ガンは、遺伝子にキズがつくことで起こります。遺伝子にキズがついたという情報を、糖鎖を通して発信しなければならないのです。
又異物を排除した後は、攻撃中止命令を出しますが、キラーT細胞に命令が伝わらなかったり、その他の理由で免疫細胞が勝手な行動をして、自分自信の正常な細胞を攻撃してしまうのが、リュウマチ・アレルギー・アトピー・喘息・関節炎・糖尿病・甲状腺障害などの、自己免疫疾患で、現在、西洋医学では治療法がありません。と言うのも、この免疫細胞の異常が何故起るのかが、解っていなかったからです。
このような免疫細胞は、自己と非自己の認識が出来なくなっています。それは、糖鎖の異常で情報交換が充分に行われないことで、免疫細胞が勝手な行動をしてしまっている可能性が非常に高いのです。